〇ペマフィブラートの透析除去率(in vitro)
In vitro小型化透析システムを用いて、ポリスルホン系血液透析膜によるペマフィブラートの透析性を評価した結果、透析時間120分におけるペマフィブラートの残存率はアルブミンの残存率と同程度であることから、ヒト血漿中のペマフィブラートは平衡透析膜を介した透析によりほとんど除去されないものと考えられました2)。
<参考>
〇腎機能障害患者における薬物動態(IR錠)
成人男性の腎機能正常者(80mL/min≦Ccr、8例)、腎機能障害患者[軽度(50≦Ccr<80mL/min、8例)、中等度(30≦Ccr<50mL/min、9例)、高度(Ccr<30mL/min、8例)及び末期腎不全(血液透析で治療中、8例)]にIR錠0.2mgを空腹時に単回経口投与したとき、Cmax及びAUC0-t(幾何平均値)は、腎機能正常者群と比較し腎機能障害患者群で1.1~1.6倍の増加がみられましたが、腎機能障害の程度に依存した増加は認められませんでした3)。
また、腎機能障害[高度腎機能障害(eGFR<30mL/min/1.73m2又は透析)及び軽度~中等度腎機能障害(30≦eGFR<60mL/min/1.73m2)]を有するTG高値の脂質異常症患者に、IR錠0.2mg/日を1日2回に分けて朝夕12週間反復経口投与しました。12週時におけるAUC0-τについて、軽度~中等度腎機能障害群(対照群)に対する高度腎機能障害群の幾何平均値の比は0.9177であり、高度腎機能障害患者においても曝露の増加は認められませんでした4)。
補足
IR錠:即放性錠(Immediate Release錠)
XR錠:徐放性錠(Extended Release錠)
参考資料
1)パルモディアXR錠 電子添文 2024年1月改訂(第4版) 7. 用法及び用量に関連する注意
2)パルモディアXR錠 インタビューフォーム 2024年1月改訂(第5版) Ⅶ.薬物動態に関する項目 9.透析等による除去率
3)パルモディアXR錠 インタビューフォーム 2024年1月改訂(第5版) Ⅶ.薬物動態に関する項目 10.特定の背景を有する患者 (2)腎機能障害患者における薬物動態 参考①:腎機能障害患者を対象とした薬物動態試験(IR錠)
4)パルモディアXR錠 インタビューフォーム 2024年1月改訂(第5版) Ⅶ.薬物動態に関する項目 10.特定の背景を有する患者 (2)腎機能障害患者における薬物動態 参考②:腎機能障害患者を対象とした製造販売後臨床試験(IR錠)
作成年月
2024年8月