リバゼブ配合錠のトランスポーターへの関与について教えてください。
リバゼブ配合錠の有効成分のひとつであるピタバスタチンは、cMOAT(canalicular multispecific organic anion transporter)及びP糖蛋白質(P-gp)の基質にはならないことを確認していますが、ピタバスタチンの肝細胞への取り込みの一部に有機アニオントランスポーターOATP1B1(OATP-C/OATP2)が関与することが示されています1)。
OATP2を発現させたアフリカツメガエル卵母細胞への14C-ピタバスタチンの取り込みを評価したところ、OATP2の関与が示唆されました。また、ウェスタンブロット解析によるヒト肝細胞及び発現系における各トランスポーターの発現レベルの比較及びトランスポーター選択的阻害剤を用いた検討により、OATP1B1(OATP-C/OATP2)が肝への取り込みのトランスポーターであることが示され、その取り込みはシクロスポリン、リファンピシン等により阻害されることがin vitro試験より示唆されました2)。
エゼチミブのグルクロン酸抱合体はOATP1B1(IC50=0.15μmol/L)、1B3(IC50=0.26μmol/L)及び2B1(IC50=0.14μmol/L)を介した輸送を阻害することが確認されています。しかし、エゼチミブとOATP1B1基質(ロバスタチン:国内未発売、シンバスタチン、アトルバスタチン及びロスバスタチン)との臨床薬物相互作用試験では、エゼチミブとこれらのスタチン系薬剤との間に臨床的に意味のある薬物相互作用は認められませんでした。
また、エゼチミブはP-gpの基質であり、エゼチミブのグルクロン酸抱合体はP-gp、MRP2及びOATP1B1の基質であることが確認されています。エゼチミブをOATP1B1の阻害剤であるシクロスポリン又はリファンピシンと併用単回投与した際、総エゼチミブ濃度の上昇が認められています2)。
<参考>
ピタバスタチンの組織分布について、P-gpの関与を検討するため、P-gpノックアウトマウス[mdrla/b(-/-)]及びP-gpが正常に機能しているFVBマウス[mdrla/b(+/+)]を用いて比較しました。P-gpノックアウトマウスにおける組織分布量は、FVBマウスに比べ10倍を超える増加が認められなかったことから、ピタバスタチンの組織内分布にはP-gpの関与は少ないことが考えられました3)。
OATP2を発現させたアフリカツメガエル卵母細胞への14C-ピタバスタチンの取り込みを評価したところ、OATP2の関与が示唆されました。また、ウェスタンブロット解析によるヒト肝細胞及び発現系における各トランスポーターの発現レベルの比較及びトランスポーター選択的阻害剤を用いた検討により、OATP1B1(OATP-C/OATP2)が肝への取り込みのトランスポーターであることが示され、その取り込みはシクロスポリン、リファンピシン等により阻害されることがin vitro試験より示唆されました2)。
エゼチミブのグルクロン酸抱合体はOATP1B1(IC50=0.15μmol/L)、1B3(IC50=0.26μmol/L)及び2B1(IC50=0.14μmol/L)を介した輸送を阻害することが確認されています。しかし、エゼチミブとOATP1B1基質(ロバスタチン:国内未発売、シンバスタチン、アトルバスタチン及びロスバスタチン)との臨床薬物相互作用試験では、エゼチミブとこれらのスタチン系薬剤との間に臨床的に意味のある薬物相互作用は認められませんでした。
また、エゼチミブはP-gpの基質であり、エゼチミブのグルクロン酸抱合体はP-gp、MRP2及びOATP1B1の基質であることが確認されています。エゼチミブをOATP1B1の阻害剤であるシクロスポリン又はリファンピシンと併用単回投与した際、総エゼチミブ濃度の上昇が認められています2)。
<参考>
ピタバスタチンの組織分布について、P-gpの関与を検討するため、P-gpノックアウトマウス[mdrla/b(-/-)]及びP-gpが正常に機能しているFVBマウス[mdrla/b(+/+)]を用いて比較しました。P-gpノックアウトマウスにおける組織分布量は、FVBマウスに比べ10倍を超える増加が認められなかったことから、ピタバスタチンの組織内分布にはP-gpの関与は少ないことが考えられました3)。
参考資料
1)リバゼブ配合錠LD/リバゼブ配合錠HD インタビューフォーム 2024年8月改訂(第6版) Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目 7.相互作用
2)リバゼブ配合錠LD/リバゼブ配合錠HD インタビューフォーム 2024年8月改訂(第6版) Ⅶ.薬物動態に関する項目 8.トランスポーターに関する情報
3)リバゼブ配合錠LD/リバゼブ配合錠HD インタビューフォーム 2024年8月改訂(第6版) Ⅶ.薬物動態に関する項目 5.分布 (5)その他の組織への移行性 ②組織中濃度(P糖蛋白ノックアウトマウス)
作成年月
2024年9月