グラアルファ配合点眼液の作用機序について教えてください。
グラアルファ配合点眼液は、有効成分としてRhoキナーゼ阻害薬であるリパスジル塩酸塩水和物とα2作動薬であるブリモニジン酒石酸塩を配合した点眼液であり、1剤で3種の眼圧下降機序(主流出路からの房水流出促進、副流出路からの房水流出促進及び房水産生抑制)を有します1)。
各有効成分の作用機序は以下のとおりです。
■リパスジル塩酸塩水和物2)
Rhoキナーゼに対して選択的な阻害作用を有する薬物です。
Rhoキナーゼは、低分子量Gタンパク質であるRhoと結合するセリン・スレオニン蛋白リン酸化酵素であり、平滑筋細胞の収縮、各種細胞の形態制御等様々な生理機能における情報伝達系として機能します。ヒトではRhoキナーゼのアイソフォームであるROCK-1とROCK-2の2つが存在し、多くの組織に発現しています。眼組織では毛様体筋、線維柱帯、虹彩、網膜及び角膜上皮でROCK-1とROCK-2の発現が確認されています。Rhoキナーゼ阻害薬は眼局所で線維柱帯-シュレム管を介する「主流出路」からの房水流出量を増加させ、眼圧を下降させる作用を示します。
Rhoキナーゼ阻害薬の眼圧下降作用は、主流出路にある線維柱帯細胞、細胞外マトリクス、シュレム管内皮細胞に作用することが報告されており、これらの作用によって、主流出路の流出抵抗を減少させ眼圧が下降すると考えられます。
■ブリモニジン酒石酸塩2)
ブリモニジンはα2アドレナリン受容体を作動させることで、毛様体上皮での房水産生を抑制し、更に、ぶどう膜強膜流出路からの房水流出を促進し、眼圧下降作用を示すと考えられています。
各有効成分の作用機序は以下のとおりです。
■リパスジル塩酸塩水和物2)
Rhoキナーゼに対して選択的な阻害作用を有する薬物です。
Rhoキナーゼは、低分子量Gタンパク質であるRhoと結合するセリン・スレオニン蛋白リン酸化酵素であり、平滑筋細胞の収縮、各種細胞の形態制御等様々な生理機能における情報伝達系として機能します。ヒトではRhoキナーゼのアイソフォームであるROCK-1とROCK-2の2つが存在し、多くの組織に発現しています。眼組織では毛様体筋、線維柱帯、虹彩、網膜及び角膜上皮でROCK-1とROCK-2の発現が確認されています。Rhoキナーゼ阻害薬は眼局所で線維柱帯-シュレム管を介する「主流出路」からの房水流出量を増加させ、眼圧を下降させる作用を示します。
Rhoキナーゼ阻害薬の眼圧下降作用は、主流出路にある線維柱帯細胞、細胞外マトリクス、シュレム管内皮細胞に作用することが報告されており、これらの作用によって、主流出路の流出抵抗を減少させ眼圧が下降すると考えられます。
■ブリモニジン酒石酸塩2)
ブリモニジンはα2アドレナリン受容体を作動させることで、毛様体上皮での房水産生を抑制し、更に、ぶどう膜強膜流出路からの房水流出を促進し、眼圧下降作用を示すと考えられています。
参考資料
1)グラアルファ配合点眼液 インタビューフォーム 2024年6月改訂(第6版) Ⅰ.概要に関する項目 1.開発の経緯
2)グラアルファ配合点眼液 インタビューフォーム 2024年6月改訂(第6版) Ⅵ.薬効薬理に関する項目 2.薬理作用 (1)作用部位・作用機序
作成年月
2024年11月